女優の岡崎紗絵(29)が、ファッション誌「Ray」の2025年2月号(23日発売)をもって、約9年間務めた専属モデルを卒業する。このほど最後の撮影が都内で行われ、その模様を取材した。 純白のドレスを身にまとい、カメラマンのリクエストに合わせて次々とポーズを変化させる岡崎。ラストカットを撮り終えると、晴れやかな表情で「今までありがとうございました」とスタッフ全員にあいさつして回った。涙腺がゆるんだのは、本紙取材で「Ray」の読者に伝えたい言葉を聞かれた瞬間。「時代の“かわいい”を経験できた。たくさん成長させてもらった」。声を詰まらせながら感謝の思いを伝えた。
16年の5月号から専属モデルとなり約9年。「小学1年生が中学校を卒業するほど長い期間。こんなに何かを継続することは初めてで今でも卒業の実感がありません」としみじみ。「9年間でファッションのトレンドも変化し、その時々のおしゃれができた。女の子で良かった」と感謝の言葉は尽きない。
失敗も忘れられない思い出だ。モデル就任から間もないころ、お菓子を食べながらカメラマンと話してしまい、マナーを注意されたこともあった。笑顔の作り方やポージングに悩んだ時期もあった。
それでも「9年間で一番成長したのはコミュニケーション能力です」と胸を張る。先輩モデルやスタッフと話すうちに「気がつけば自分のホームになっていました」と語る。モデル活動と同時に女優業も本格化する中、ドラマや映画の現場ではスタッフや先輩俳優に自ら話しかけるようになった。
20代を同誌と歩んできたが来年には30代に突入する。「お母さん役とか、教師役とか演じる役も変わってくると思う。『Ray』での経験を糧にして30代も駆け抜けたい」。にこやかに夢を語るその目は希望に満ちあふれていた。(吉澤 塁)
◇岡崎 紗絵(おかざき・さえ)1995年(平7)11月2日生まれ、愛知県出身の29歳。12年にファッション誌「Seventeen」のオーディションに合格し専属モデルデビュー。14年にNHK「ゆめうつつ―」でドラマデビュー。22年にはテレビ東京「花嫁未満エスケープ」で連ドラ初主演を務めた。趣味は神社巡り。1メートル65。血液型B。