【24年12球団記録レビュー】低迷したチームに光明が差した。今季パの新人王に輝いた武内は21試合に登板し10勝6敗、防御率2・17(リーグ2位)。西武の新人2桁勝利は07年岸(11勝)以来9人目。左腕では武内が初めてとなった。プロ初登板の4月3日オリックス戦では先発7回無失点で初白星。西武の新人投手で初登板初勝利をマークしたのは10人目で、そのシーズンに2桁勝利は99年松坂大輔(16勝)に次いで2人目と期待に応えた。
もっとも、チームは21年以来3年ぶりのテールエンド。最下位球団の新人2桁勝利は13年小川泰弘(ヤ=16勝)以来14人目。チームでは72年加藤初、76年古賀正明、79年松沼博久に次ぎ4人目だが、防御率3点未満は武内しかいない。実際、最下位球団の投手が防御率2位以内はプロ野球でも今季の高橋宏(中=防御率1位)を含め15人、16度目と少ない。過去、外国人投手を除き入団年数で最速は19年山本由伸(オ=防御率1位)の3年目で、新人投手が2位以内は武内が初めてだ。さらに今季はチームの2連敗以上を5度止めて勝利投手に。パの先発投手で連敗阻止を5度は伊藤(日)ら4人いた4度を上回り最多。劣勢の環境下でも力を発揮した。(記録課・宮入 徹)