◇フィギュアスケート全日本選手権第2日(2024年12月21日 大阪府門真市・東和薬品ラクタブドーム)
フィギュアスケートの世界選手権(来年3月、米ボストン)代表選考会を兼ねる全日本選手権第2日が21日、大阪府門真市の東和薬品ラクタブドームで行われ、男子フリーでSP2位の昨季ジュニアGPファイナル王者の中田璃士(りお、16=TOKIOインカラミ)は173.68点をマークし、合計263.99点とした。2位に入り、19年の鍵山以来のジュニア表彰台となった。
演技後、中田は「まだ頭の中が整理できていないけど、やっと目標を達成できた。6分間練習で良くなかったけど、自分のやることに集中できた。(4回転)ループをこの大会で唯一降りられたし、人生で初めて4回転を2本降りられて、めちゃうれしかった」と喜びを語った。
父からは「おめでとう」と祝福されたといい「(父から)“6位以内に入れば凄いな”と言われていたけど、自分は“3位以内に入るよ”と言っていた」と明かし、有言実行の表彰台となった。
冒頭の4回転ループでバランスを崩しながらも着氷し、続く4回転トーループを決め、ガッツポーズも飛び出した。後半の3回転半、コンビネーションジャンプも決めて再び力強く拳を握った。ジャック・スパロウになりきり、最後まで大きなミスなく滑り切った。最後はリンク中央で大の字になり、ガッツポーズを繰り返して喜びをかみしめた。
SPでは非公認記録ながら自己ベスト81.55点を大幅に更新する90.31点をマーク。2連覇を狙ったジュニアGPファイナルは3位に終わっただけに、この舞台に懸ける思いは強かった。
英国人の母を持つハーフで父・誠人さんも元フィギュア選手。父も演じた「パイレーツ・オブ・カリビアン」を勇猛果敢に演じた。