◇ラグビー全国大学選手権準々決勝 早大53-10近大(2024年12月21日 東京・秩父宮ラグビー場)
2試合が行われ、関東大学対抗戦1位の早大は関西リーグ3位の近大を53―10で破り、2大会ぶりの準決勝進出を決めた。前半は相手のスクラムに苦しめられたが、後半は修正して対抗。計8トライを奪う攻撃力も発揮し、5大会ぶり17度目の優勝に残り2勝に迫った。4連覇を狙う対抗戦2位の帝京大は同4位の慶大に73―24で圧勝。準決勝は来年1月2日に東京・国立競技場で行われる。
対抗戦で17季ぶりの全勝優勝を果たした早大が、確かな地力を証明して年越しを果たした。前半は強風の風下にもかかわらず、ロングキッカーのSO服部(1年)が「風上の戦い方」(大田尾監督)をしながらも4トライ。後半は関西屈指のスクラム強豪校にガチンコ勝負を挑み、終了間際にはゴール前ペナルティーであえてスクラムを2度選択。押し切れなかったものの、結果的にダメ押しトライを生み、フッカー佐藤主将(4年)も「やられっぱなしは嫌だと。意地ですね」と話した。
100回目の早明戦から3週間ぶりの実戦。ゲームマネジメントやプレー精度には課題が残ったが、それでも大勝したのは力のある証拠。“荒ぶる”に一歩前進し、佐藤主将は「もっといい精度でプレーしたい」と語った。
≪V4へ11T完勝≫帝京大は最後まで食らい付く相手に4トライこそ許したものの、計11トライを奪って圧倒。まずは5大会連続の4強入りを決め、フランカー青木主将(4年)は「フィジカルやアタッキングマインドでラグビーができたのは良かった」と大きくうなずいた。11月の早大戦敗戦が転機となり、キックを減らして強みのフィジカルを生かすプレーにシフト。力強い突破で自ら1トライを奪った主将も、準決勝に向け「対戦相手に関係なく、自分たちのラグビーをしたい」と迷いはなかった。