巨人の岡本和真内野手(28)が21日、都内で行われたトークショーイベントに参加した。来季にリーグ連覇と13年ぶりの日本一を狙う球団は今オフにソフトバンクから国内フリーエージェント(FA)権を行使した甲斐拓也捕手(32)と、中日を自由契約となったライデル・マルティネス投手(28)の球界を代表する捕手と守護神を補強。両者との共闘を喜び、改めて来季へ向けた決意を語った。
昨日の敵は、今日の友。難敵であればあるほど、味方となれば心強い。岡本和は来季から同僚になる甲斐について「正直、めっちゃいやらしい捕手だと敵ながら思っていた。味方になるのは凄く心強いです」と歓迎した。
甲斐はソフトバンクで育成からはい上がり、17年から4年連続日本一を経験した球界を代表する捕手。ベストナイン3度、ゴールデングラブ賞を7度も獲得した甲斐とは昨春のWBCで共闘して世界一に貢献した。「打席に入ったら、めっちゃ話しかけてくる。せき払いとか」と交流戦などでの対戦で苦戦した過去を苦笑いで明かすほどの難敵。入団決定後には甲斐から連絡があったことも明かし「“よろしくお願いします”と返しました」と笑った。
球団は球界を代表する守護神右腕も獲得した。通算166セーブを誇るマルティネスとは同学年。マウンドでは圧倒的な存在感を放つが「オールスターとかで会っているけど、いい人。マウンドとは別で普段は優しい感じ。顔がベビーフェース」と好印象。「会えるのを楽しみにしています」と心待ちにした。
他にも新外国人として左の強打者のキャベッジを獲得。楽天を退団した日米通算197勝の田中将の入団も決まっている。「チームがいい選手を求めるのは普通のこと」と歓迎し「一緒に強いチームをつくれるように」と新加入組がチームに溶け込みやすいように積極的に話しかけるなどサポートするつもりだ。
阿部監督の方針で来季からは主将制が廃止となったが、今季まで主将で、4番としても27本塁打、83打点でリーグ制覇に貢献した岡本和の自覚は変わらない。今季にゴールデングラブ賞に輝いた一塁にもこだわりを見せず「全部、練習する」と三塁と外野の準備もする。全てはチームを13年ぶりの日本一に導くため。グラウンド内外で、役割を果たす。(青森 正宣)
≪好みのグラブは「バナナ」タイプ≫今季は通算3度目で一塁では初のゴールデングラブ賞(過去2度は三塁)に輝いた岡本和は、東京・新宿の「Alpen TOKYO」で行われたイベントでグラブへのこだわりも語った。好みのファーストミットについては「クレープみたいに開いているとボールが抜けそうなので、バナナみたいになだらかに曲がっているのがいい」と独特の表現。会場に集まった子供たちに道具の大切さも説いていた。