広島・秋山翔吾外野手(36)が21日、打倒マー君を高らかに宣言した。楽天を退団した同学年の右腕は巨人への移籍が決定的。同一リーグでの再戦に「打ちたい、やっつけたい」と力を込めた。この日は故郷の神奈川県横須賀市で恒例の野球教室を開催。軟式球で3打席勝負した小泉進次郎元環境相(43)は無安打に抑え、「来年(の成績)が今年以上なのは間違いない」と予言した。
横須賀スタジアムで開かれた恒例の「秋山翔吾野球教室」。親交の深い小泉進次郎元環境相が2年連続で参加し、軟式球による投手・小泉VS打者・秋山の真剣勝負が昨冬に続いて実現した。今回は3打席対戦し、二ゴロに二飛、左飛。小泉氏は満面の笑みで言う。
「見事でしたね。毎年見ている皆さんなら分かると思いますが、私が抑えた翌年は秋山翔吾、爆発の年になる…と。来年が今年以上なのは間違いないんじゃないでしょうか」
最多安打に輝いた18年など、同議員が凡打に抑えた翌年に、秋山は好成績を残した実績がある。昨冬の対戦で右飛に仕留められた今季も、リーグ3位の158安打、同5位の打率・289をマークしており、単なる偶然と笑い飛ばせない。
この上ない吉兆。それでも、2年連続で抑えられたヒットメーカーは苦笑しきりだ。
「進次郎さんは忙しく、普段投げるなんてしないのに、ストライクをポンポン投げてくださって。打ち返したかったですけどね。その分、来季打てるように練習します」
打倒を誓う同じ88年世代の投手がいる。楽天を退団し巨人入りが決定的な田中。今季未勝利に終わったとはいえ、日米通算197勝の右腕が今季の優勝チームに加入することに、秋山は「坂本とのコラボは怖いと思う」と警戒心を隠さない。
「昔一緒にやって気心知れた、一番深い関係の深い選手が近くにいる。力を発揮しやすい環境だと思うので」
田中と坂本は、少年野球チームでバッテリーを組んでいた幼なじみ。再びチームメートになれば、相乗効果を生むかもしれない。だからと言って、同一リーグで対戦する以上、ひるんでいられない。
「世代をリードしてきた投手。そんな彼が優勝チームに入るわけですから、手強いだろうなと容易に想像がつく。立ち向かっていく気持ちはモチベーションの一つ。対戦して打ちたい、やっつけたい思いも持てると思う」
秋山VS田中は21打数4安打、打率・190。過去に苦戦したとしても心配ない。何しろ、小泉議員の「爆発の年になる」という予言がある。巨人に立ち向かう来季、秋山がマー君をやっつける。
(江尾 卓也)
○…11回目の「秋山翔吾野球教室」には、横須賀市内の少年野球とソフトボール12チームに所属する46人が参加した。DeNAの2軍が公式戦などで使用する横須賀スタジアムで、守備や打撃指導などに約3時間。秋山は「シーズンをしっかりやらないと、野球教室がただの年中行事になってしまう。埋没する可能性もあるので、1軍で元気に頑張らなきゃいけない…と改めて思った」と話した。