◇フィギュアスケート全日本選手権最終日(2024年12月22日 大阪・東和薬品ラクタブドーム)
ペアのフリーでは、23年世界選手権優勝で5年ぶり出場の“りくりゅう”こと三浦璃来、木原龍一組(木下グループ)がSPに続きトップの138・17点を出し、合計212・33点で5年ぶりに頂点に立った。
男性の力強いボーカルサウンドに乗って、力強いリフトや息の合った滑りを披露。序盤の連続ジャンプでミスが出たが、3回転サルコーはきっちり決めた。フリーでは非公認ながら今季自己ベストを上回った。
結成したばかりの19年にわずか1組出場での優勝。コロナやケガなどを乗り越え、22年北京五輪での団体メダル、世界選手権優勝など確かに成長を記してきた。5年前には1組だけの表彰台での記念撮影が、「りくりゅう先輩」に憧れる後輩たちとの3ショットとなった。三浦は「感慨深いです」としみじみ語り、木原は「5年間、あっという間だった。全ての出来事が2人を成長させてくれた」と振り返った。
ミラノ五輪予選に強豪ロシア勢の参加が容認されるなど、2人を取り巻く状況は変わっている。「戻ってくるのは想定内でした。技術はトップレベル。追いつけるように努力しないといけない」と木原は話した。
年明けからはシーズン後半戦へ向かう。2人ともつかの間のオフは歯医者を予約しているようで「奇遇だね」と声を合わせた2人。三浦は「納得いくショート、フリーができていない。両方できることをやりたい」と決意を新たにした。