ドジャースの右打者の補強候補としてカブスの鈴木誠也外野手(30)が挙がっていると21日(日本時間22日)、スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」が報じた。ド軍からFAとなっているテオスカー・ヘルナンデス外野手(32)との再契約交渉が難航。代役としてのトレード補強候補の一人としている。来年3月には東京ドームで行われる開幕シリーズで対戦予定だが、大谷翔平投手(30)とド軍のラインアップに名を連ねる可能性が浮上した。
同じ94年生まれの大谷と鈴木が、ドジャースでタッグを組む可能性が急浮上した。「ジ・アスレチック」の名物記者ケン・ローゼンタール氏は、ド軍と外野手T・ヘルナンデスとの再契約交渉が難航していると指摘。同じ右打者の代役候補として、カブス・鈴木、パドレスからFAの内野手・金河成(キム・ハソン)、ホワイトソックスの外野手ロベルトの3選手が挙がっていると報じた。
ドジャースの4年ぶりの世界一に貢献した4番打者T・ヘルナンデスは、今季、打率・272、33本塁打、99打点をマーク。同記者は再契約に向けてT・ヘルナンデス側が「3年総額6600万~7200万ドル(約103億~112億円)を求めている」と説明。年俸総額で折り合わず交渉が進展しておらず、代役の補強候補の一人に鈴木が含まれるとした。
カブスは今オフ、アストロズから右翼手のタッカーを獲得。外野手が飽和状態で、鈴木は来季DH専任になる見込みとなっている。26年まで契約を残す鈴木は、全球団に対してトレード拒否条項を保持。だが、球団は鈴木が外野守備に就きたい意向があることを明かしており、同記者は情報筋の話として「その(DH専任となる)可能性があるだけでも鈴木はトレードに賛成する傾向が強まっている」とした。
大谷と鈴木は、16年秋の侍ジャパン強化試合から本格的に交流が始まった。同学年で意気投合し、気心の知れた間柄だ。メジャー移籍後も鈴木が大谷に対し「打撃のことを教えてくれない。“ケチ谷”と呼んでいる」と語り、大谷が「初めて聞きました(笑い)。まあ、言われましたけど。僕も教えられるような打撃をしていないので」と返すなど、冗談めかしつつもお互い認め合い、高め合ってきた関係性がある。
来年3月18、19日には東京ドームでド軍とカブスの開幕シリーズが行われる。本来なら敵として戦う予定だった2人。チームメートとして日本に凱旋するかもしれない。
《日本人最多は09年レッドソックス4人》仮に鈴木がド軍に移籍すると、大谷、山本と日本選手が3人所属することになる。また、ド軍はロッテからポスティングシステムでメジャー移籍を目指す佐々木獲得の可能性も。MLBでこれまで日本選手が同時期に所属した最多は、09年レッドソックスの4人(松坂大輔、岡島秀樹、斎藤隆、田沢純一)。3選手は14年ヤンキース(黒田博樹、田中将大、イチロー)、12年マリナーズ(岩隈久志、イチロー、川崎宗則)など多数例がある。