巨人・大勢投手(25)が22日、ライデル・マルティネス投手(28=前中日)の加入を歓迎しつつ、9回を投げる守護神へのこだわりを隠すことなく対抗心を燃やした。1年目から抑えを任されて今季までの3年間で通算80セーブ。中山礼都内野手(22)とともに参加した東京都内でのトークショーでは来季目標に「胴上げ投手」と記し、決意を込めた。
大勢は意地や誇りを堂々と公言した。「胴上げ投手」と来季目標を書いた色紙を公開し、「(阿部監督から8回と)直接言われたわけではないですし、僕は諦めていない」と公の場で守護神への思いをアピールした。
トークショー内で自ら話題を出すほど強烈に意識している。通算166セーブを誇るマルティネスの獲得が決まった際、阿部監督は大勢を8回に回す構想を明かした。報道で知り、「燃えますね。今までやってきたという自負もあるし、そう簡単には譲れないなという熱い気持ちはある」と言い切った。
「じゃあ、8回、頑張ります…というのは自分の成長を止めるというか、もっと上がっていけない気がする。力を合わせて、日本一に向けてレベルアップしたい」。イベントの最後でもファンへ向けて「結果でいろいろなものを超えていきたいと思っているので、見ててください」と決意表明した。
勝負の来季へ既に動き出した。故障しない体づくりのため23年WBCで共闘したカブス・今永に志願して合同自主トレ中。今季途中の右肩違和感による離脱について「筋肉で頑張ってしまう癖がある。身体の仕組みを理解して投げないと同じ過ちになる」と分析し、豊富な知識を持つ今永のもとで呼吸法や小さい筋肉を意識しながらトレーニングに励んでいる。
力を認めているからこそ燃えている。「ライデルより凄いとは思ってない。だからこそ、ライデルを超えて、9回を投げられたら自信にもなる。モチベーションになっている」と目を輝かせる。26年WBCでは侍ジャパンの守護神候補にも挙がるだけに「それぞれ役割も緊張感もあるけど、9回と8回は全然違うと思っている。だからこそセーブとホールドで名前も違う」と熱い思いを続けた。大勢のこだわりは「ガチ」だった。 (小野寺 大)
≪中山「開幕から戦力」≫来季5年目を迎える22歳の中山は「開幕から戦力になれるように。次はグラウンドに立っている状態で優勝したい」と目標を掲げた。今季は9月に月間打率.450をマークするなど終盤に存在感を発揮。CSファイナルS第5戦では決勝ソロで勝負強さも示し、「後半ちょっとずつ、いい感覚が出てきた。来年も続けて、日本一に貢献できるように」と意気込んだ。