日本プロ野球名球会のエキシビションマッチに出場した工藤公康氏(61)が22日、日米通算200勝まで残り3勝で楽天を退団し、巨人入りが決まっている田中将大にエールを送った。自身は巨人時代の04年に41歳で名球会入り条件の200勝に到達し、現時点では「巨人で200勝を達成した」最後の投手。「200勝はそうそう出ない。大記録。特別だった。目標に向かって頑張ってほしい」と語った。
投手分業制の現代では200勝の壁が高くなり、00年以降で達成者は5人しかいない。通算224勝の工藤氏は西武、ダイエー、巨人、横浜(現DeNA)、西武と渡り歩いて48歳まで現役を続けた。36歳の田中将に「大丈夫。全然できます」と太鼓判を押した。
不動産業などの立飛グループ創立100周年記念事業としてベルーナドームで約2万人の観衆を集めた特別試合に先発。立川市軟式野球連盟の選抜チームに対して3回41球、2安打1失点の熱投を演じ「コントロールは良かった。日頃の体の手入れは大事」と笑った。 (神田 佑)
≪工藤氏 渡辺氏を追悼≫工藤氏は巨人在籍時の球団オーナーで19日に98歳で他界した渡辺恒雄氏を「野球界を引っ張ってこられた方。心からご冥福をお祈り申し上げます」と悼んだ。名球会の古田敦也理事長は球界再編問題に揺れた04年当時の日本プロ野球選手会会長で、渡辺氏から「たかが選手が…」と発言された経緯があるが、「お会いしたこともないので…」と多くを語らず追悼。エキシビションマッチではチームを指揮して最終7回に「代打、俺」で安打を放ち、小笠原道大氏のサヨナラ打につなげた。