フジテレビ「すぽると!」(土曜深夜0・35、日曜後11・15)が22日に放送され、シーズンオフ恒例の人気企画「100人分の1位」の「走塁」部門を発表。ソフトバンクの周東佑京内野手(28)が現役選手100人から断トツの44票を獲得して2年連続4度目の“走塁王”に輝いた。
昨年3月のWBCでもその俊足を世界に知らしめた周東のスピードについて、曽谷(オリックス)は「人間じゃないっすね」と苦笑いで証言。その後も「世界一、塁に出したくないランナーです」(楽天・藤井)「一塁にいると凄く気を取られてバッターに集中できない」(楽天・早川)と苦笑いが続いた。
実際、周東が一塁走者にいると、投手の直球の投球割合がそれ以外よりおよそ15%以上も上昇。二盗をなんとか防ごうと、捕手の配球にも偏りが出ているという。
そんな周東のスピードと走塁術がいかんなく発揮されたのが、4月のロッテ戦。一走・周東は今宮の三ゴロで一気に三塁へ進むと、柳田の三ゴロで本塁生還。なんと、一塁から2つの三ゴロでホームインという離れ業をやってのけた。
「一塁でもほぼ得点圏っていうのが…」(広島・栗林)「ランナー一塁でも得点圏っていう感じがするので」(楽天・早川)と対戦チームの選手たちはそろって脱帽。「周東は一塁でも得点圏」はファンの間でもお決まりのフレーズとなった。
この走塁について本人は「三塁手の動きを見ながら、行けるかなっていう判断で行ってみたって感じです。本当に状況を見ながらよくできたのかなと思います」と冷静に振り返っていた。
また、“サニブラウンに勝った男”こと五十幡(日本ハム)が10票を集めて2位。3位には7票の梶原(DeNA)、4位には近本(阪神)と同数の5票を獲得して並木(ヤクルト)と新鋭も顔をのぞかせた。
1メートル89の長身・梶原には「一番、足速いんじゃないですかね」(巨人・吉川)「いい1番になるだろうなと思いますね」(阪神・近本)「スケールの大きい選手だなって思います」(巨人・菅野)と賛辞が。今季盗塁王の近本は141試合に出場して19盗塁だが、梶原は91試合に出場して16盗塁と少ない試合数で肉薄したことも票を集める要因となった。
並木については「スタートダッシュから違う」(ヤクルト・長岡)「スピードはもとからズバ抜けている」(ヤクルト・山田)とチームメートから絶賛の声が相次いだが、今季は盗塁を10度企図して10度成功の盗塁成功率100%。大学時代も4年間の公式戦で一度も失敗なしの通算24盗塁と“失敗しない男”の足に注目が集まっていた。
なお、順位と獲得票数は以下の通り。
1位:周東 佑京(ソフトバンク)44票
2位:五十幡亮汰(日本ハム)10票
3位:梶原 昂希(DeNA)7票
4位:並木 秀尊(ヤクルト)5票
4位:近本 光司(阪神)5票