日本ハムは24日、中日から国内フリーエージェント(FA)権を行使した福谷浩司投手(33)と入団合意に達したと発表した。
福谷も同日朝、自身のX(旧ツイッター)を更新し「考え抜いた結果、北海道日本ハムファイターズに移籍することを決めました」と報告。12年間所属した中日やファンへの感謝を記し、「他の球団の考えを初めて聞く機会となりました。この場を借りて声がけをくれた球団には感謝致します」「いつか地域やチームの垣根をこえて野球界に貢献したいという強い思いのもと、野球選手としての経験を増やし、もっと成長し、高みを目指すことを目標に、移籍を決断しました」などと説明していた。
福谷は12年ドラフト1位で中日に入団。2年目の14年は72試合に登板し、32ホールド11セーブを記録。15年には自己最多の19セーブをマークするなど、18年までは主に救援で活躍した。19年からは先発に転向して20年には自己最多の8勝。入団から12年で278試合に登板し、27勝33敗、54ホールド38セーブを挙げるなど先発、リリーフの万能性が持ち味の一つだ。
日本ハムは、プエルトリコでのウインターリーグ、米国での自主トレを終えて今月中旬に帰国した右腕と今月20日に名古屋市内で初交渉を行い、複数年契約などの条件とチーム強化への熱い思いを伝えた。
今季、6年ぶりAクラスとなる2位でクライマックスシリーズ(CS)に進出した日本ハム。レッドソックス傘下3AからFAとなった上沢がソフトバンクに移籍して復帰がなくなり、現役ドラフトでは田中瑛、鈴木の2投手が流出。来季9年ぶりの優勝に向かうため、投手補強は最優先課題だった。新庄監督の就任4年目。戦略に厚みを持たせる万能右腕が戦列に加わる。