経済アナリスト森永卓郎氏(67)が24日、ニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー」(月~木曜前8・00)にリモートで生出演し、日産自動車の元会長で逃亡中のカルロス・ゴーン被告に憤りを口にした。
日産とホンダは23日、経営統合に向けた本格的な協議に入ったと発表。両社を傘下に置く持ち株会社を26年8月に発足させることを目指す。また日産と企業連合を組む三菱自動車は、来年1月末をめどに合流するかどうか判断する。3社連合が実現すれば、販売台数で世界3位に浮上する。
卓郎氏の息子で経済アナリストの森永康平氏は、世界のEV車戦略の風向きが変わりつつあることを指摘。EV戦略で後れを取っていたのが、日産だった。「たまたまEVに対する見直しが入ったので、出遅れていた日本車が功を奏した形になった。もしこの後、やっぱり電気自動車だよねと振り戻っちゃった時に、果たして追いつけるんですか?テスラとかBYDに勝てるんですか?というところが、正直見えてこない」と疑問を口にした。
すると、卓郎氏は「私は見立てがちょっと違っていて、私はもうEVは終わったと思っているんです」と、思い切った持論を展開した。「電気自動車というのは、普及が進んでくると、実は冬場というのは充電がしにくくなったり、充電スタンドが足りなかったり、何よりもEVが環境に優しいというのは真っ赤なうそだというのが最近、分かってきた」と、EV車の欠点を列挙。「だから未来はないんですね。そこに日産は、EV一本足打法に出たわけです。それがコケちゃった。ホンダは好調なのは、ガソリンエンジンとハイブリッドなわけです。そういう形で元気のあるホンダが、日産を救済したというのが、今回の背景」と分析した。
さらに、「原因を作ったのは、カルロス・ゴーンなんですよ」と、日産会長時代に大規模なリストラを実行しながら、金融商品取引法違反などの罪に問われて逃亡中のゴーン被告の名前を挙げて批判した。
ゴーン被告は23日、逃亡先のレバノンからオンライン会見に出席し、今回の統合話に「理解不能」と疑問視していた。卓郎氏は「昨日、記者会見やって何か偉そうにガタガタ言って、お前、文句あるんだったら日本に戻って来いよと私は言いたい」と、ゴーン氏を挑発。「大っ嫌い」と嫌悪感を示した。