楽天から自由契約となり、巨人と契約合意した田中将大投手(36)が25日、都内のホテルで入団会見を行い、新天地での意気込みを語った。背番号は「11」に決まった。
会見には阿部慎之助監督、吉村禎章本部長も同席。田中は「この度、巨人軍と契約させていただきました田中将大です」と第一声。「子供の頃からファンだったジャイアンツのユニホームを着られることを光栄に思っております」と語った。
そして、200勝まであと3勝と迫る中、「残り3勝だと言うところをフォーカスされますけど、3勝で終わる気はありませんし、一つでも多く貢献したい。まだまだ自分自身はできるということを証明したい」と意気込んだ。
巨人入団の決め手については「やりがいというところを感じたい、というところで自由契約になっていた。そういう中でジャイアンツにお声がけいただいてうれしかった。一番熱くお声がけしていただいたので迷うことはなかった」と説明した。
田中は近年の低迷について「僕もうだうだ言われていることは知っている(笑い)。本当に自分で証明するしかないと思っているので、結果で恩返しするしかないと思っています」と新天地での巻き返しを約束。また背番号11については「ご提示をいただいて、その中で11という数字を聞いた時、子供の頃ジャイアンツファンで斎藤雅樹さんが好きな投手だった。真っ先に思い浮かんだ。これも何かの縁なのかな」と話した。
田中は21年にヤンキースから古巣・楽天に復帰し、復帰後4年間で20勝。右肘手術明けの今季は1試合の登板で0勝に終わった。日米通算200勝まであと3勝に迫る中、楽天に年俸2億6000万円から減額制限(1億円超は40%)を大幅に超える減俸を提示され、退団を決意。自由契約を選択した。
巨人は今季15勝を挙げ最多勝のタイトル、3度目のMVPを獲得した菅野が海外FA権を行使しオリオールズに移籍。先発陣は補強ポイントになっていた。
◇田中 将大(たなか・まさひろ)1988年(昭63)11月1日生まれ、兵庫県出身の36歳。駒大苫小牧では2年時に夏の甲子園優勝、3年夏は準V。06年高校生ドラフト1巡目で楽天入団。13年はプロ野球新の開幕24連勝を記録し、球団初の日本一に貢献。同年オフにポスティングシステムでヤンキース移籍。メジャー日本投手では野茂、ダルビッシュ、黒田に次ぐ78勝。21年に楽天復帰。主なタイトルは沢村賞、最高勝率、最優秀防御率、最多勝(11、13年)、最多奪三振(12年)。08年北京五輪、21年東京五輪、09、13年WBC日本代表。1メートル88、97キロ。右投げ右打ち。