芸能記者の中西正男氏が25日、カンテレ「旬感LIVE とれたてっ!」(月~金後1・50)に出演し、自身のネット記事連載で独占インタビューしたダウンタウン松本人志(61)について、取材した際の様子について率直な感想を語った。
「いわゆるテレビで見ている通りの松本さんでした。極端に痩せられているとか、太っているとか、髪型が変わっていることもなく、憔悴しているわけでもない。イメージしている松本人志さんでした」と中西氏。まずは活動休止後初めて会ったその外見について、普段通りの“まっちゃん”だったと話した。
松本はなぜ会見ではなく、中西氏のインタビューを選んだのか。それについて、もちろん中西氏への信頼もあるが、何より会見という形では、松本側もメディア側もフラストレーションがたまるのではないかという懸案が松本側にあったという。中西氏は「裁判の内容のことは文春との取り決めで細かいことは話せない。たくさんの記者の方が来ても、なかなか答えられない。しっかり自分がしゃべるべきことをしっかり伝えられる場を作ったほうがいい。それで私のYahoo!での連載を使ってもらうことになりました」と説明した。
裁判を起こした理由について、そもそも松本には若いときから芸能メディアを不信に感じるところがあった。過度なプライベートに関することへの取材、憶測記事の横行などを問題視。「これはあかんやろ、と松本さんが感じる報道が多々あった。そんな時にその矢がダイレクトに自分に飛んできた。そのタイミングもあって、訴えるという一番強い手段を選んだとおっしゃっていました」。
しかし、その選択に誤算があったことも認めたという。「もう少し早く決着がつくと思っていたのに、どうやら長くかかりそうだった。しかも当初の目的を達成してもそれが広く納得に結びつくのか疑問も出てきた。裁判に注力するために仕事を休んだけど、いつの間にか仕事に戻れなくなっていた」。
すると、待ってくれているファンへの思いが日増しに強まった。「いつ終わるかわからない戦いをいつまでもやっていいのか」。そんな思いがどんどん大きくなった。
また、中西氏がとても驚いたのは収入の問題への言及。「ギャラの明細がバイトされている学生さんより少ない。本当に振り込まれない。休むことを決めたのは自分だったけど、純粋にプライドをへし折られましたし、屈辱を感じました。いやいや、おまえ貯金あるやろと言われるのもわかっているんですけど、心はズタズタになって、そんな状況にいるのは不健全と感じた。そうおっしゃってましたね」。
とはいえ、スポンサーがいるテレビに出るのはまだまだハードルが高い。そのことに松本は「つくづく自分は雇われの身」と感じているという。そのため、活動休止後の初仕事は配信やSNSの形にすることを決めた。まだ、仮の段階だが「ダウンタウンチャンネル」を立ち上げて、来春始動をもくろんでいるという。
相方の浜田雅功とはその打ち合わせも兼ねて最近になって2、3度会っている。その際には今回のことを謝罪。ただ、浜田は何一つ文句は言わなかったという。
実は今回、中西氏が最も聞きたかったのが相方への思い。「コンビで相方のことを言うのは独特の照れ臭さとか、独特の言いにくさがあるんです。だから松本さんも言葉を選んでました。おれがやりたいからといって、浜田がそこに付き合わなあかんわけでもない。でも、何をやるにしても、最初は浜田と2人でやりたい。そんなストレートに相方さんについてしゃべられて、とても驚きました」。
中西氏は「リアル」という単語を何度も使い、このインタビューについて松本氏は現在の心境をほぼ包み隠さず話したと考えている。もちろん、裁判については話せない部分が多く、「釈然としない」という意見も多い。そんな中で、ひとまず明らかになった来春以降の活動方針。世間はこれにどう反応するのか。ダウンタウンの新展開に目が離せない。