男子ゴルフの石川遼（33＝CASIO）が25日、千葉県内で取材に応じた。
今月、カリフォルニア州で行われた米ツアー2次予選会に出場したが、2打及ばず最終予選会に進めなかった。帰国後初めて公の場に姿を見せた石川は「今年の集大成みたいなゴルフをした。良い部分も出たけど悪い部分も出た。今年と同じようなシーズンなら厳しい。覚悟を持って来年を迎えたい」と危機感をにじませ、来年も米ツアー予選会に再挑戦することを明言した。
日本ツアーでは、6月のジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品で2年ぶりの勝利を挙げ、11月の三井住友VISA太平洋マスターズでツアー20勝に到達。最終戦日本シリーズJTカップまで賞金王の可能性も残した。
結果を残した1年だったが「自分の良さを伸ばせた1年だった。でも悪い部分はずっと悪い。喜ぶところと喜べないところがはっきりしたシーズンだった」と厳しく評価した。
今年を表す漢字には「人」を選び「自分1人で全部問題を解決する意識が根付いていたけど、今年は自分にとって必要な人の存在を凄く感じた1年だった」と説明した。
「マネジャーの（今村）健悟がついてくれたことも大きかったし、（田中剛）コーチには今まで言えなかったことも言えた。キャディーの佐藤（賢和）さんにも今までで一番頼った」と支えてくれた人たちへの感謝の気持ちを示した。
20年から取り組んできたスイング改造は完成に近づいている。「自分が目指している以上の満足できるスイングにできた」と手応えを口にした。来年は改革第2章としてメンタルの強化に注力する。「勝負のかかった場面ではない。通常時のメンタルの強さ。ゲーム運びや、さ細な状況判断がレベルアップできれば全体的に底上げできる。そこを身に付けないといけない」と語気を強めた。