第104回全国高校ラグビー大会は27日に大阪府東大阪市の花園ラグビー場で開幕する。大会シード委員長を務める清鶴敏也氏(63)が今大会を展望。大阪桐蔭、桐蔭学園(神奈川)、石見智翠館(島根)のAシード3校に、Bシードの天理(奈良)を注目校に挙げた。
今大会はAシード3校とBシード10校に明確な実力差が少なく、例年以上の混戦になるのは間違いない。
今春の選抜大会を制した大阪桐蔭、今夏の7人制大会を制し大会連覇がかかる桐蔭学園、初のAシードを獲得した石見智翠館が軸になるとはいえ、このAシード3校とて決して盤石とは言えない組み合わせになった。
順当なら、初戦の2回戦は大阪桐蔭が長崎北陽台と、桐蔭学園は流通経大柏と、石見智翠館は尾道との対戦が予想される。難しいといわれる初戦はいずれもノーシード校が相手とはいえ、花園を熟知した実力校ばかり。相当タフな相手で、初戦から手を焼くだろう。足をすくわれる可能性も否定できない。
注目校の一つにBシードの天理を挙げる。奈良決勝は御所実に20―10で競り勝った。御所実は単独チームで乗り込んだ国民スポーツ大会少年男子の部で優勝。この難敵を退けた伝統の堅守に、ゲームメークも巧みで非常に魅力的なチームに仕上がっている。Aシードに次ぐ4番手の評価で、大会を大いに盛り上げる存在になるだろう。伏見工の流れをくむ京都工学院も実力を秘めた好チームだ。 (同志社香里監督、大会シード委員長)