フジテレビは26日、来年1月期の連続ドラマ「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった」(木曜後10・00)について、6日に急逝した中山美穂さん(享年54)の代役として実妹で女優の中山忍(51)が出演すると発表した。
香取慎吾が主演の同作では、中山さんと香取が1995年の同局月9ドラマ「For You」以来20年ぶりの共演が決まっていた。中山さんは既に収録済みのシーンがあり、1月9日放送の第1話、同23日放送の第3話に予定通り放送される予定だ。これまで代役については決まっていなかった。
仲良し姉妹として知られた2人。今作の代役は忍が思いを局側に伝えて実現した。この日発表したコメントで「『演じたい』と口にすべきか悩みましたが、最後くらい素直にならなくては後悔すると思い直し、ご相談させていただきました」と明かした。そして「姉妹での最初で最後のドラマ共演、心を尽して演じます」とし、思いの強さをのぞかせた。
幼いころから一緒に遊び、デビューしてからも身近な存在だった姉。お互いに芸能界で活躍してからも中山さんは忍を「ぶーちゃん」と呼び、一緒に買い物へ行ったり、食事に行くなど、幼少期から変わらない優しい姉の顔を持ち続けた。
忍は昨年に出演したテレビ番組で「姉の買い物にくっついて行って、姉が洋服を買っている、お会計をしているその隙にそーっと、ブラウスとかスカートとかを紛れ込ませて、ちゃっかり買ってもらうっていう。(美穂は)見てるんです。“はいはい”って」とほほえましい日常を話していた。
お互いのインスタグラムに姉妹の2ショットがアップされることも何度もあり、中山さんは「妹が可愛いことについ 幼少期、いつもお姉ちゃんお姉ちゃんとついて来る妹だった。頻度は違えどそれは今も変わらない。妹よ」と妹への愛情をうかがわせていた。
これまでにドラマ共演は実現していなかった2人。最初で最後の共演…。最愛の姉への思いを秘めて演じる忍の姿を中山さんも天国で優しく見守っているに違いない。
▽中山忍コメント全文
姉の不在の存在感の大きさに、現実のこととはとても思えず、ポカンとしてしまう日々を過ごしておりました。ふと、姉が撮影中だったドラマはどうなったんだろう…と、思いを馳せたとき、別れ際にはいつも“あとは忍、よろしくね”と軽やかに去っていった姉の笑顔が心に広がり、シンと冷えた心の奥に沸々と熱いものが湧き上がってくるのを感じました。
“演じたい”と口にすべきか悩みましたが、最後くらい素直にならなくては後悔すると思い直し、ご相談させていただきました。姉の演じた役を引き継ぐ形で作品に携わることができますことをとても嬉しく思っております。香取さんと久しぶりに共演させていただけることも楽しみのひとつです。
姉が残してくれた、このご縁を大切に、姉妹での最初で最後のドラマ共演、心を尽して演じます。
機会を与えてくださった皆様に感謝申し上げます。