俳優の松重豊(61)が27日放送のTOKYO FM「JUMP UP MELODIES」(金曜後1・00)にゲスト出演。人気ロックバンドのボーカルとの縁を明かした。
松重は来年1月10日公開の「劇映画 孤独のグルメ」で監督、脚本、主演を務めた。同作の主題歌は「ザ・クロマニヨンズ」の「空腹と俺」となっている。
パーソナリティーの元放送作家・鈴木おさむ氏から「クロマニヨンズの甲本ヒロトさんとはもう昔からお知り合い」と話を振られると、松重は「そうですね。40年前にお互いに東京に出て来てすぐに、下北沢のラーメン屋でバイトを同じ日に入りまして」と打ち明けた。
さらに「僕が8ミリで映画撮りたいって言ったら、ヒロトはロッカーなんですけども、じゃあ主役やるよっていうことで、2人で映画撮ってたんですよ」と回顧。
それでも「当時8ミリで映画撮るにも凄いお金かかって。結局バイトの金じゃ足りずにちょっと頓挫しちゃったんです」と松重。「でヒロトにごめん、2度と映画監督なんかやらないから、ごめんね今回はって言って、ええよって別れて」との結末となったが「その後ヒロトはロッカーとして凄い大活躍していくんですけど」とその後甲本は「THE BLUE HEARTS」などで活躍したと語った。
そうして40年たち、自身が映画監督を務めることになり「ああそうだ、あの時の借りをちゃんと返そうと思って、ヒロトに主題歌悪いけど作ってくんないって言ったら、いいよって作ってくれたのがこの曲です」と告白した。
鈴木氏が「40年の物語、凄い話ですねこれは」と感心すると、松重は「いろいろ回収できましたね、今回はね」と笑ってみせた。
曲が出来上がった時には「やっぱちょっと自分でも涙が出ますね」と感激したと言い、「撮影中だったんで、その翌日みんなに聴かせて。こういう主題歌できたって言ったら雄たけびが上がったんで、本当に最高のエールを頂いたって感じですね」と喜んだ。
「こういう回収できるんだなと思ってびっくりしました。縁ですね。本当にありがたいです」としみじみと話した。