国指定の難病「黄色じん帯骨化症」からの復活にかける阪神・湯浅に対し、藤川監督が、はい上がれとばかりにハッパをかけた。
「私情を挟まない監督としての立場であれば、それはもう平等に見るしかない。ボールを見ていないので。湯浅という投手を(生で)見ていないので」
22年に最優秀中継ぎに輝いた実績と病に冒された不運を理解した上で、特別扱いをしない考えを示した。使う使わないは、グラウンド上での力量で判断するしかないというのは、指揮官として当然の考えだ。だからと言って、突き放しているわけではない。
「心意気とか、やる気とか、その成長や頑張りを見たい。元気は与えてくれるでしょうね。彼の持っているパワーですね。それも見守るしかない」
苦難を乗り越えて復活を果たす――。その姿がもたらす有形無形の効果にも期待を寄せた。(倉世古 洋平)