紅白歌合戦に能登半島地震の被災地、石川県輪島市からの生中継で出場する演歌歌手の坂本冬美(57)が29日、東京・渋谷のNHKで取材に応じた。
能登の人たちの前で「能登はいらんかいね」を歌う予定で「中継も初めてで、いろいろな意味で緊張感がある。心ある歌を届けたい」と力を込めた。
内閣府が24日に発表した震災の被害状況のまとめによると、死者は489人、全壊した住宅は6445棟。9月には記録的豪雨も被災地を襲い、今も街中に爪痕が残る。坂本は1990年に「能登…」を発表以降、能登の人たちと交流。2007年に発生した能登半島地震では、500万円の義援金を寄付した。
当日は同曲をきっかけに何度も共演してきた、地元の伝統文化「御陣乗太鼓」の保存会の人々とパフォーマンスする。「何かを頑張ろう、と思っていただけるような紅白に。地元の方の前で泣かずにしっかり歌うことが、一番の目標」と語った。