◇RIZIN DECADE(2025年1月1日 さいたまスーパーアリーナ)
10回目を数えたRIZINの大みそか大会は2部構成での開催となり、第2部「Yogibo presents RIZIN.49」の3大タイトルマッチが行われた。RIZINの大みそかイベントでタイトルマッチ3試合が行われるのは19年以来5年ぶり。メインイベントのフェザー級(66.0キロ)タイトルマッチで、王者・鈴木千裕(25=クロスポイント吉祥寺)は2度目の防衛戦で元王者クレベル・コイケ(35=ブラジル)と対戦し、0―3の判定で敗れた。
クレベルとは1年半ぶりの再戦。23年6月24日の「RIZIN.43」での対戦は、王者のクレベルが体重超過によりベルトを剥奪された。条件付きで行われた一戦は、鈴木が勝てば新王者だったが、1Rに腕十字固めを決められた。公式結果は体重超過があったためノーコンテストだった。
その後に鈴木が王者となり、立場が逆転しての一戦。1Rは鈴木が距離を保ちながらカーフキックで攻めた。グラウンドで足を取られそうになると、かかとを落として懸命に防いだ。2Rは終始グラウンドでコントロールされた。3Rはグラウンドに引き込まれたが肘で相手の額を切った。だが、下からアームバー、三角絞めを仕掛けられ劣勢を強いられる。そのままグラウンドで防戦を余儀なくされて終了のゴング。“リベンジ”を果たし“真の王者”になることはできなかった。
フライ級(57.0キロ)王者・堀口恭司(34=アメリカン・トップチーム)は初防衛戦でエンカジムーロ・ズーロー(35=南アフリカ)と対戦。1Rはグラウンドで優位に進めながら、離れ際のパンチでぐらつく場面もあった。2Rも早々のタックルからパウンドを浴びせたが、終盤に相手の左のパンチで再びぐらつかされた。3Rは相手の強打をかいくぐってグラウンドに持ち込み、パウンドを浴びせ続けた。判定は3―0。大みそかは7戦全勝とし、RIZIN初の2階級制覇王者はベルトを守った。
ライト級(71.0キロ)タイトルマッチでは、王者ホベルト・サトシ・ソウザ(35=ブラジル)が4度目の防衛に成功した。前フェザー級王者ヴガール・ケラモフ(32=アゼルバイジャン)が階級を上げて挑戦してきたが、グラウンドに背をつけてからボンサイ柔術の本領を発揮。足を首に巻き付けてコントロールし、1R4分25秒、三角絞めでタップを奪った。
第1部「雷神番外地」では朝倉未来軍と平本蓮軍の全面対抗戦が行われ、未来軍が4勝3敗と勝ち越した。3勝3敗で迎えた大将戦で、朝倉軍の元K―1スーパーライト級王者・安保瑠輝也(29 =MFL team CLUB es)が元Kー1クルーザー級王者シナ・カリミアン(36=イラン)とのスタンディングバウト特別ルール100キロ契約2分6Rで3―0の判定勝ちした。
大会の模様はU-NEXTなどで見逃し配信が行われる。