広島ドラフト1位の佐々木泰内野手(22=青学大)が本紙インタビューに応じ、1年目の抱負を語った。次代の大砲候補は「一番は強く振ることを大事にしたい」と、通算297本塁打を誇る同じ右打ちのスラッガー、楽天・浅村を参考にして築き上げてきた常時フルスイングの打撃スタイルを、プロでも貫くことを宣言。また、金本知憲氏(56=本紙評論家)が広島時代につけていた背番号「10」を継承したことから、その“鉄人”の背中を追って「息の長い選手」を目指すことも改めて誓った。
――2025年は新たなスタートの年になる。
「ずっと目標にしていたプロ野球の舞台で野球ができることに関しては、凄い楽しみです。これからプロ野球の世界でやっていく上で、凄く大事になる一年だと思う」
――新年を迎えて、今は何が一番したい。
「野球ですね。ケガでできていないので、野球がしたいという思いが一番強い」
――昨年11月に負傷した左肩の状態は。
「今はリハビリ中で、まだスイングしていないので、1月中に振れるようになればいいなとは思っている」
――今年の目標は。
「新人王とか目標はありますが、一番は強く振ることを大事にしたい。今まで大事にしてきたことをプロの舞台でも貫きたい。プロは、球速も上がって、変化球もいい。当てにいく打撃になってしまうところもあるので、まずは自分のスイングをするというところを心がけたい」
――タイトルは何を獲りたい。
「本塁打王をいずれ獲りたい。一番そこに対する思いが強い。本塁打王は最終的な目標としてあります」
――強いスイングはいつから大事にしてきた。
「高校の頃からです。やっていく中で、強く振らなきゃ、身にならないということが分かった。常にひと振りに魂を込めて、ひとスイングも無駄にしないことは高校時代に身に付けました」
――フルスイングでお手本とする選手は。
「楽天の浅村選手です。どの球に対してもフルスイングするところが印象的で、高校生の頃から、凄く参考にさせてもらっている。凄く好きで、よく見ていました」
――打席に立つだけでファンの方に期待してもらえるような選手になりたい。
「お客さんに期待してもらえるような選手になりたいというのはありますが、結果を出すためには、当てにいくのではなくて、振ることが大事。その先を見据えても振ることを大切にしていきたい」
――広島での生活は楽しみ。
「気になっていたんですけど、広島の街が赤だからカープが赤じゃないんですよね?カープが赤だからですよね。すごいモチベーションというか、そういうのも楽しみ」
――プロではどういう選手像を思い浮かべているか。
「本塁打だけでも良くないと思うので、本塁打プラス得点圏打率というところを大事に。トータルの打率もそうですけど、得点圏での勝負強さを強みにしていきたい」
――背番号10への思いは。
「金本(知憲)さんだったり、偉大な方がつけてきた番号をいただけたので、期待されていると実感している。その期待に応えられるような成績を残したい」
――金本さんは44歳まで現役だった。
「自分も長く球団から必要とされるようなプレーヤーになりたいと思う」
◇佐々木 泰(ささき・たい)2002年(平14)12月24日生まれ、岐阜県大垣市出身の22歳。県岐阜商では1年春から4番を務め、3年夏の甲子園交流試合に「3番・三塁」で出場し大会1号本塁打。青学大では1年春からリーグ戦に出場し、3年夏に日米大学野球で侍ジャパン選出。主将の4年春は全日本大学選手権でMVP。1メートル78、82キロ。右投げ右打ち。