歌舞伎俳優の尾上菊五郎(82)が7日、東京・初台の新国立劇場で上演中の初春歌舞伎公演「彦山権現誓助剣」(27日まで)の取材会を行った。同作が大詰めまで上演されるのは58年ぶり。
公演では終盤に孫の尾上丑之助(11)と尾上眞秀(12)らが真柴方の若武者役として出演している。菊五郎は「だんだんとうまくなってきたね」と孫たちの成長に目を細めた。
祖父の言葉を受けて、丑之助は「立ち回りのいろいろな型を学べて良い経験でした」と振り返り、眞秀も「稽古からみんなで立ち回りをするのが楽しかったです」と笑顔で語った。
今年5月には尾上菊之助(47)が菊五郎を、丑之助が菊之助を襲名する。菊之助は「このお正月が菊之助として迎える最後の公演となるので、一日一日を大切に過ごして、5月にむけて、丑之助と2人で一生懸命稽古を積んでいるところでございます」と抱負を語った。丑之助も「同じです。じわじわと緊張しています」と父に続いた。