FC町田ゼルビアは8日、町田市内のクラブ施設で今季初練習を行い、J1での2季目へ始動した。
横浜F・マリノスから新加入した元日本代表FW西村拓真(28)も新たな一歩を踏み出した。初練習を終え「緊張感があった」と安堵(あんど)の表情。約2時間みっちり汗を流した後の取材では、静かな口調で「こういう性格なので早く馴染めるように頑張りたい」と笑った。
移籍の決断については「ハングリーな集団に行きたいと思ったし、タイトルをここで獲りたいと思ったので(町田を)選んだ」と明かした。黒田剛監督(54)率いるチームの印象を「当たり前のことを徹底してやっている」と語りながら「自分も、人間性も含めてここで大きく成長したい」と誓った。
豊富な運動量で本職のFWに加え、トップ下もこなす。22年7月には日本代表に初招集され、E―1選手権の香港戦で2得点。23年3月のウルグアイ戦では第2次森保政権での第1号ゴールを決めるなど代表としての実績もある。今季の目標を「チームのタイトルに大きく貢献したい」と思い描く。寡黙な男が決意を新たに始動した。
◇西村 拓真(にしむら・たくま)1996年(平8)10月22日生まれ、名古屋市出身の28歳。富山第一では2年時に高校選手権優勝。15年に仙台入りし、16年9月甲府戦でJ1初得点、17年ルヴァン杯ニューヒーロー賞。18年8月にロシア1部CSKAモスクワに移籍し、20年1月にポルトガル1部ポルティモネンセに期限付き移籍。20年3月に仙台復帰し、22年に横浜Mへ完全移籍で加入。昨年1月にスイス1部セルベットに期限付きし、同6月に横浜Mに復帰。J1通算187試合出場39得点。1メートル78、73キロ。利き足は右。