大相撲の新十両・羽出山(はつやま、25=玉ノ井部屋)が8日、母校の東洋大から化粧まわしを贈られた。大学の先輩には小結・若隆景(30=荒汐部屋)らがおり、「出身大学の化粧まわしを締めて土俵入りするのが一つの目標でもあった。先輩方と同じ化粧まわしを締められるのは大変うれしいこと」と笑みがこぼれた。
東京都東村山市出身で、志村けんさんの化粧まわし作製を熱望している。「幕内じゃないとつけられないと思っている。幕内に上がった際に市長にお願いしてもいいかなと。1場所でも早く幕内に上がりたい」と意気込んだ。
今月の箱根駅伝では母校の陸上競技部が執念を見せた。10区20キロ付近まで4チームが8位集団を形成。残り800メートルを切ってからのスパート合戦で東洋大が20年連続のシード権を死守した。羽出山は体調を崩して見られなかったというが、玉ノ井親方(元大関・栃東)は「俺は見ていた。4人ぐらいで競っていた。(羽出山には)そういう粘り強さを出してほしい」と語った。
羽出山は全日本選手権8強の実績を持って三段目最下位格付け出しで22年春場所初土俵。幕下昇進後はケガなどもあったが、昨年の秋場所で幕下優勝を果たした。自己最高位の西幕下筆頭で迎えた九州場所で5勝2敗の好成績を挙げて関取の座をつかんだ。12日から始まる大相撲初場所(東京・両国国技館)については「一番一番だけど、勝ち越しを目標に設定している。2桁勝てたらいいかなと思う」と見据えた。