日本アイスホッケー連盟は9日、26年ミラノ・コルティナ五輪最終予選(2月、北海道苫小牧市)に臨む女子代表23人を発表した。元プロ野球DeNA監督のアレックス・ラミレス理事(50)らが都内で会見し、世代を超えたチームの結束力に自信を見せた。中国、フランス、ポーランドとの総当たり戦で1位が出場権を獲得する同予選で、日本勢一番乗りとなる4大会連続5度目の本大会出場権獲得を目指す。
お決まりのポーズで、五輪切符獲得を約束した。会見の最後、ラミレス理事が小池主将や細山田、飯塚監督を直接指導し、ともに「ゲッツ!」を披露。短期決戦の五輪最終予選。負けの許されないスマイルジャパンの闘志に火を付けた。
ラミレス氏は22年12月にアジアリーグの横浜GRITSの共同代表となってアイスホッケーに関わるようになると、23年9月には日本連盟の理事にも就任し、広報委員長を兼ねる。競技の知名度アップやファン獲得に一役買っているが、五輪切符の懸かる舞台が近づいてきた今は代表を熱烈に応援する。「プロ野球のチームを監督した経験から言わせてもらうと、今日できることは明日に引き延ばさない。今日できることをしっかりやれば必ず結果はついてくる」と選手たちに助言を送った。
4大会連続切符に挑むメンバー23人の平均年齢は23・8歳。22年北京五輪後、五輪3大会連続主将を務めた大沢ちほらベテランが大量引退。世代交代が一気に進み、小池主将は「コミュニケーションを取ることに苦労した」と言う。今季は相互理解のためメンバー全員が16の性格タイプに分類する「MBTI診断」を行い、各自がキャラを明確化。性格に合わせ「盛り上げ隊」「アイデア係」など5つの班に分かれ、それぞれが強みを生かした役割で結束を強めた。
現役時代のラミレス理事ばり?の「エンターテイナー型」と診断された若手の佐藤、川口らも躍動しており、小池は「良いチームになってきた。相手を圧倒して全勝し、出場権を獲得したい」と手応え十分。明るい雰囲気を感じ取ったラミレス理事も「選手たちは自信に満ちあふれている」と自身のイズム浸透に目を細める。世代間の壁を乗り越えた若きスマイルジャパンが、ミラノへの最終関門に挑む。 (大和 弘明)
◇五輪最終予選日程◇
月日 対戦国
2・6 フランス(13)
2・8 ポーランド(20)
2・9 中国(12)
※()内数字は世界ランク(日本は7位)試合時間は全て15:30