米プロフットボールNFLは9日(日本時間10日)、カリフォルニア州ロサンゼルス西部で発生した大規模な山火事の影響により、13日に予定しているワイルドカードプレーオフのラムズ―バイキングズの会場をカージナルスの本拠アリゾナ州グレンデールに変更すると発表した。
ラムズはこの日当初、バイキングズ戦は予定どおりソーファイ・スタジアムで開催すると発表していた。同スタジアムはダウンタウン南西のイングルウッドにあるが、リーグは火災による大気汚染や地域や警察、消防への負担の可能性を考慮した。スポーツ専門局ESPNによると、ラムズは9日に屋外で練習を行ったが、施設があるウッドランドヒルズ地区から数マイル離れた場所でまたも山火事が発生。選手たちはメディア対応をキャンセルして早めに帰宅した。AP通信によると、ショーン・マクベイ・ヘッドコーチ(38、HC)は「私の知る限り、幸いにもケガ人はいない。その点は感謝している」と述べ、QBマシュー・スタッフォード(36)は「ここ数日間停電が続いている。ニュースで見るのも、その場にいることも、目にするのもつらい。多くの人々ができるだけ早く通常に戻れるよう、できる限りのことをしている」と話した。
ロサンゼルスのプロスポーツでは、八村塁(26)の所属するNBAレイカーズが9日にダウンタウンのクリプトドットコム・アリ-ナで予定していたホーネッツ戦の延期を発表。高級住宅街パシフィックパリセーズ地区にあるレイカーズのJJ・レディック・ヘッドコーチHC(40)の自宅やウォリアーズのスティーブ・カーHC(59)の実家が焼失した。クリッパーズのカワイ・レナード(33)は避難した家族と合流するためチームを一時離脱した。また、8日(同9日)に同アリーナで予定されていたアイスホッケーNHLのキングズ―フレームズが延期となっていた。
他のスポーツでは、ペパーダイン大とロヨラメリーマウント大の女子バスケットボールが試合を延期。サンタアニタパーク競馬場は山火事による煙などの影響から10日のレースを16日に延期した。ゴルフのPGAツアーは、パシフィックパリセーズ地区のリビエラCCで2月13日に開幕する「ジェネシス招待」の開催可否を決めていないが、出場予定選手には「コースは火災の直接的な影響を受けていない」と通達した。タイガー・ウッズ(49=米国)も出場予定の同大会は賞金総額2000万ドル(約31億6000万円)で、コース周辺にホスピタリティーテントを設けることが義務付けられている。