テニスの四大大会今季初戦、全豪オープン(12日開幕)を前に、元男子世界ランキング1位のアンディ・マリー氏(37=英国)が、指導するノバク・ジョコビッチ(37=セルビア)に感情をあらわにするように勧めた。ロイター通信が10日に報じた。
現役時代はジョコビッチのライバルで、昨夏のパリ五輪で引退したマリー氏は昨年11月にコーチ就任。9日に取材に応じ、元世界1位のジョコビッチがコート上で感情を抑えることは望んでおらず、2年ぶり11度目の全豪制覇へベストを尽くすのであれば“怒りの標的”になっても構わないとコメントした。「自分は怒りの部分を理解できる一人だろう」と話し、「ストレスはたまるし、時にはチームやコーチングボックスに向かって不満をぶちまけたくなるだろう。彼がベストを尽くし、できる限りの努力をしている限り、彼がやりたいように自分を表現しても全く構わないと思っている」と説明した。
マリー氏は2006年から22年までにジョコビッチと36回対戦。全豪決勝の4回を含む25回敗れている。コーチの依頼があるとは想像していなかったと明かし、「試合が始まれば当然緊張する。大きなことを成し遂げるのは簡単ではない。それでも試合の最後に大きな報酬を得られる可能性があるので、それを楽しみにしている」と話した。
現世界ランク7位のジョコビッチは1回戦でワイルドカード(主催者推薦)の世界133位ニシェシュ・バサバレディ(19=米国)と対戦。準々決勝で同3位カルロス・アルカラス(21=スペイン)と当たる可能性がある厳しい組み合わせとなっている。