大相撲初場所(12日初日、東京・両国国技館)で横綱昇進を目指す大関・琴桜(27=佐渡ケ嶽部屋)が10日、千葉県松戸市の同部屋で四股など軽めの稽古で最終調整した。
「誰が相手とか関係ない。自分の相撲を取るだけ」。取組編成会議で、琴桜は初場所の初日に東前頭筆頭・隆の勝(30=常盤山部屋)、2日目は小結・阿炎(30=錣山部屋)との取組が決まった。序盤戦については「初日、2日目のことを考えても仕方ない。目の前の一番をしっかりやっていく」と語った。
6日の横審稽古総見では3勝10敗だったが、7日に出稽古に訪れた大関・大の里(24=二所ノ関部屋)とは6勝8敗と、ほぼ互角で復調を兆しを見せていた。「しっかり場所に向かって準備をしている。毎場所準備しているし、それをやっているだけ」と2日後に迫った新春の土俵を見据える。
昨年の初場所で13勝を挙げ大関昇進。九州場所では14勝を挙げ初優勝を果たし、今度は綱獲りに挑戦する。「そこを目指してやってきたから、いまさら意識しても仕方ない」。父で師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)は「優勝して、次の場所で綱獲りというのは、なかなか経験できるものじゃない。先代を超えるには早く横綱になるしかない」と話した。
初場所では昨年秋、九州場所と2場所連続で全休した横綱・照ノ富士(33=伊勢ケ浜部屋)が3場所ぶりに出場する。佐渡ケ嶽親方は「横綱を倒してアピールすることもいいかなと思う」と琴桜に期待した。