俳優の阿部大地（28）が主演を務める舞台「遺音」（12日まで）がこのほど、東京・下北沢「劇」小劇場で開幕した。「下北沢の地で芝居をすることに今まで縁がなかったので最後のカーテンコールの景色はすごく新鮮な景色でした！」と初日を終えた感想を語った。
戦時下の日本が舞台。特攻に備える若者たちの日常と、それを見守る女性の物語。阿部は「先人たちに敬意を払いその思いを大切にこれからの公演も必死に全力で舞台上で生きていこうと思います」と舞台にかける思いを明かした。
ヒロインを務めるのは女優の伊藤萌々香（27）。「とても繊細な作品なので、毎日新鮮な気持ちで丁寧に演じていきたいと思っています」と決意を語り、「私達が届けたい想いを全力で届けます」と宣言した。演出の保母海里風氏は「日々の忙しさの中で、命の価値の重さがわからなくなりもがき苦しんでいる人が多いこの時代。自ら、生きることを諦めてしまう人も少なくはありません。死と隣り合わせだった戦時下の作品を通して、生き抜くことの大事さ、重みを少しでも伝えられれば」と作品の意義を強調した。
舞台は平木秀明氏がプロデューサーを務め、芸能事務所「モンスターファーム」が主催。