ソフトバンクが今春開催するOB戦「20th アニバーサリースペシャルマッチ」(3月23日、みずほペイペイドーム)のドラフト会議が10日、福岡市内で行われた。出場予定31選手の中から内野手の“ドラフト1位”で競合の末に白鷹軍入りが決まった松田宣浩氏(41=本紙評論家)はホームランテラスへの「熱男弾」を“予告”。リーグ連覇、日本一奪還を目指すチームを開幕前に熱く盛り上げると誓った。
現役時代さながらのアーチを描き、おなじみのポーズを決める。松田氏が球団初開催のOB戦に向けて「ホームランを打って“熱男”ができるように頑張りたいです」と意気込んだ。
23年限りで現役を引退したが、この男はもちろん本気だ。スタンドへのアーチよりもホームランテラス席へと運ぶ“確実な一発”を狙い、通算301本塁打を放ったレジェンドは「テラスでしょ」とイメージを描いている。
「球場に入ったらテラスまでの距離をしっかり確認したい。現役時代もやっていたので。テラスへホームランを運ぶ、その意気込みで準備をしたい。引退してまだ2年。2カ月ある。現役時代のパフォーマンスの100%は無理でも、少しでも近づけるよう本番に向けて練習したい」
前身のダイエーから現球団名となって20周年を記念する今回のスペシャルマッチは、シーズン開幕の5日前となる3月23日にみずほペイペイドームで開催される。指揮を執るのは白鷹軍の秋山幸二監督と黒鷹軍の工藤公康監督。この日は前日9日に発表された出場予定31選手のチーム分けが行われた。
そのうち両監督による「ドラフト会議」で指名されたのは投手3人、捕手、内野手、外野手、指名打者の計7人ずつ。松田氏は内野手の“ドラ1”として重複指名され、くじ引きの結果、秋山監督が率いる白鷹軍入りが決決まった。「野手のドラフト1位としてしっかりいいものを見せたい」。その他にも摂津正氏、五十嵐亮太氏、城島健司チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)、李大浩氏、フリオ・ズレータ氏ら豪華メンバーが両軍の指揮官から指名を受けた。
「5回なのでね。より集中して締まった試合ができる。いい試合を見せられると思います。その日に向けて僕らも頑張るので、ファンの人もチケットを買っていただければ」と松田氏。リーグ連覇、日本一奪回を目指す小久保ホークスにいい形でバトンを渡せるように、レジェンドOBたちが熱く盛り上げる。 (木下 大一)
≪工藤監督は登板を予告≫
H…黒鷹軍を率いる工藤公康監督は登板を予告し、球速を130キロ台に乗せたいと話した。「今は124キロから126キロは出るので、またトレーニングして130キロは出たらいいな」とし、「あとはここ」と腰をさすり苦笑した。ドラフト会議で城島CBOを捕手で指名し「会えるのが楽しみ」と名バッテリーの復活を心待ちにしていた。
≪秋山監督は盗塁を決める≫
H…白鷹軍を指揮する62歳の秋山幸二監督は、プレーヤーとしては盗塁を決めたいと意気込んだ。「打席には立つよ。打てたら走るかも」。ただ、寄る年波には勝てないようで「(腹筋が)昔はエイトパックだったけど今はワンパック」と苦笑い。「各選手がいいプレーをして、今年のホークス躍進のきっかけとなれば」と話した。