マルチな活躍を見せる。日本ハム・郡司裕也捕手(27)が10日、2軍本拠の千葉・鎌ケ谷で自主トレを行った。移籍2年目の昨季は左翼、三塁、捕手と複数ポジションを守り、自身初の規定打席に到達するなど飛躍を遂げた。中心選手として迎える今季も、捕手としての出場機会増を狙うとともに、引き続き内外野を守って、悲願のリーグ優勝&日本一に貢献する。
午前10時。鎌ケ谷の室内練習場にバットを持って現れた郡司は、打撃練習を終えると、捕手のミットでキャッチボールを実施。さらに、内野用グラブでノックを受け、その後はミットで捕球練習を繰り返した。
「まんべんなくという感じ。いろいろやらないといけないので、“マルチタレント”として頑張ります」。昨季は、自ら開幕前に立候補し、本職ではない三塁でチームトップの96試合に先発出場。チャンスをつかみ、自身初の規定打席に到達した。コンバートするつもりはないが「何を言われても出る準備をします」と今オフから準備は怠らない。
今季は捕手での出場機会を増やすことを目指している。古巣の中日時代にバッテリーを組んだ福谷もFAで加入。“専属捕手”として名乗りを上げており、右腕の存在が捕手出場増の追い風になりそう。「中継ぎとかロング(リリーフ)とか言われているので、どうなるか分からないけど、早く会いたい」と再会を心待ちにする。
複数ポジションを守れることに加え、トーク力も高いマルチな郡司。昨年末には、中日からともにトレード移籍した山本拓の結婚式に出席。乾杯のあいさつを務め「僕の登場曲が流れてきて、(山本拓に)何やってるのと思ったけど、一言目は“本日のメインイベントです”から入りました。ややウケでしたけど…」と会場の笑いを誘った。だが、おしゃべりで目立つのはオフで終わり。「また野球で頑張ります」と郡司。今季もマルチな活躍でエスコンフィールドの中心で目立つ。(田中 健人)