フリーアナウンサー徳光和夫(83)が11日、パーソナリティーを務めるニッポン放送「徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー」(土曜前5・00)に出演。高学歴芸能人に言及した。
女性コンビ芸人「忠犬立ハチ高」のノムラフッソが医師免許を持っていると告白し、話題になったことに触れ、徳光は「高学歴っていうと、僕は一番最初にそうだったのかって思うのが俳優の山村聰さん」と日本映画史に残る名俳優の名を挙げた。
続けて「映画の世界は監督は東大卒の方は多いですが、役者さんは学歴よりも演技力、存在感と思ってましたが山村聰さんの略歴が載っているところがありまして、それを見たら帝国大学、東大ですね。演技を見ても弁護士役は東大卒だから板についてるな、悪役演じましても流石、東大生だけに役作りが違うなって見方をしてたんですけど、ご本人の山村さんは自分が東大卒、帝大卒ってことをほとんど他人にはお話にならなかったと。“自分の肩書きは俳優・山村聰でしかない”っておっしゃっていて、これこそ本物の東大卒のインテリって感じですね」と山村さんを紹介した。
そして「同じように渡辺文雄さんも嫌らしい悪役ばかりやってたけど、あの方も東大卒なんですよね」と語った。
徳光は「芸人さんで高学歴が明らかになりますと、そこから知的タレントにならなければいけないみたいな、言葉の組み立てが上手いとか、知的評価がなされる芸人さんが多いじゃないですか。芸人さんとしましては一つの足かせ手かせになってしまうと思う。彼女も医師資格が手かせ足かせならなければいいなって」と高学歴が芸人にとって逆に負担にならないかと心配を寄せた。
さらに「芸人に学歴は必要ないって言うけど、本当に面白い人、後世に伝わる人、エノケン(榎本健一)さんとか、萩本欽一さんとか、堺正章、加藤茶、志村けんとか、あまり学歴ない。関西で言えば紳助さん、さんまさんとか。僕が好きなブラックマヨネーズとか」と続け「この人達はもしかしたら高学歴かもしれないけど存じ上げない。本当の面白さは芸ですよ。未だにドリフターズ見ても笑える。これが本当の意味の芸人さん」と持論を口にした。
だからこそ、芸人にとって「高学歴は逆に壁になってしまうのかなって思う。ノムラフッソさんもこれからご苦労されるかも。といっても人生の旅の途中に芸人という停車駅で下りて暮らす。これも悪いことじゃない」とも語った。
その上で「高学歴だけど全然そういうこと言ってないなってのが北野監督、たけしさん。明治大学工学部ですからね。あの頃、明治大学工学部は相当、優秀ですから」とし「あとタモリさんも早稲田の文学部。表に出さないでしょ?本人が言わない。タモリさんはイグアナの芸から入って来た。これですよ、芸は」と芸とは学歴関係なく人を面白くさせると力説していた。