男子テニスツアーのASBクラシックは11日、ニュージーランドのオークランドでシングルス決勝が行われ、世界ランキング52位のガエル・モンフィス(38=フランス)が同66位のジズー・ベルグス(25=ベルギー)に6-3、6-4でストレート勝ちし、ATPツアー史上最年長優勝を果たした。
モンフィスは38歳132日で、19年10月のスイス室内選手権(バーゼル)に38歳74日で優勝したロジャー・フェデラー(スイス)の最年長記録を更新した。AP通信によると、1990年にATPツアーがスタートする以前では、72年にパンチョ・ゴンザレス(米国)がジャマイカでの大会に44歳7カ月で優勝した例がある。
モンフィスは攻撃的かつ粘り強いディフェンスのテニスを展開。サービング・フォー・ザ・マッチとなった第2セット第10ゲームは30-40からエースを決めて追いつき、最後はベルグスがフォアをネットにかけて試合が終わった。モンフィスのツアー優勝は23年のストックホルム・オープン以来で、05年の初優勝からツアー通算13勝目となった。
「年齢は数字に過ぎない。自分はまだ良いボールを打てている。願わくば、今後ももっと良い成績を残していきたい」。コート上のインタビューに答えたモンフィスは、トロフィーを受け取ると空港へ直行。12日開幕の全豪オープンが行われるメルボルンへ向かった。
大会前のインタビューでは「自分はテニスが大好き。自分のしていることが好きなので、あらゆる犠牲も少しは楽になる。何かを愛せば努力し続けるのが楽になる」と“テニス愛”を強調。「テニスを始めた日からずっと楽しんできたし、60歳になってもこの喜びは変わらない。練習するのは簡単だ。DNAに組み込まれているから。体調を維持するのも簡単だ。旅のほうが大事だよ」とコメントした。