俳優の緒形直人が11日、都内で行われた映画「シンペイ~歌こそすべて」(監督神山征二郎)の公開舞台あいさつに出席。主演で歌舞伎役者・中村橋之助との初共演を振り返り、印象を語った。
音楽とともに激動の時代を生きた作曲家・中山晋平さんの生涯を描く同作。映画初出演となる歌舞伎役者・中村橋之助が、初の主役として18歳から65歳までの晋平を見事に演じきった。
緒方は橋之助と同作で初共演。初めて対峙したシーンでは、目の前に立つ橋之助が、橋之助の父で・八代目・中村芝翫の若かりし頃の姿とあまりにもそっくりで「セリフが吹っ飛びました」と告白。
「中村芝翫さんのお若いときの顔そのままで芝居してくる。それぐらいそっくりで…。そんなに似なくて良いんじゃないかなと思うぐらいだった」と回顧した。
1発本番の舞台と違って、映画はリハーサルやテストをして初めて本番に至る。「やっぱり配分というのがわかりずらくて全部本気でやる。本番では“ガス欠になった”と話していた」という橋之助に対し「簡単に言えば、手の抜き方を覚えたみたいな…」緒方なりの助言をしたよう。
「緒方さんのやり方を学ばせてもらった」。緒方は、パンフレットに記載されている橋之助の言葉を紹介しながら、これまでの経験で身につけたノウハウを、後輩に継承できたことに喜びを感じているようだった。
浅草新春歌舞伎公演中ということで主演の橋之助不在で行われたこの日のイベント。母親役を演じた土屋貴子がメッセージを代読。志田とともに吉本実憂、真由子、土屋、緒形直人も登壇した。