俳優の緒形直人が11日、都内で行われた映画「シンペイ~歌こそすべて」(監督神山征二郎)の公開舞台あいさつに出席。同作エンディングテーマを担当した歌手で俳優の上條恒彦(84)のメッセージを代読する場面があった。
音楽とともに激動の時代を生きた作曲家・中山晋平さんの生涯を描く同作。映画初出演となる歌舞伎役者・中村橋之助が、初の主役として18歳から65歳までの晋平を見事に演じきった。
エンディングテーマは、歌手で俳優の上條恒彦が担当。中山晋平さんの代表曲「ゴンドラの唄」を情感豊かに歌い上げ、作品の雰囲気を際立たせている。
この日、上條も登壇し生歌唱を披露する予定だったが、欠席。晋平の芸術の師である芸術家・島村抱月を演じる緒形直人が、昨年6月に上條と撮影したツーショット写真の前に立ち「皆様の前で歌えないことが残念でなりません。この歌は大先輩や、いろいろな方が歌う名曲です。今回レコーディングできたことは、中山晋平先生からのプレゼントかと思ったくらいです。音楽の素晴らしさを感じます。どうぞ、心ゆくまでお楽しみ下さい」というメッセージを代読した。
同作プロデューサーの新田博邦氏によると、上條は、昨年のクリスマス頃に誤嚥(ごえん)性肺炎となり、一時は危篤状態に。現在は容体も安定し、復帰に向けたリハビリに努めているという。