日本ハムのドラフト3位・浅利(明大)が、剛腕の片りんを見せた。千葉・鎌ケ谷での新人合同自主トレ第2クール初日の11日、屋外で初めてキャッチボールを実施。ドラフト2位・藤田(東海大相模)を相手に約6割の出力ながら、約30メートルの距離で伸び上がるような直球を投げ込んだ。
「直球が強いのが自分の良さだと思っている。その直球で押して、変化球で散らしていくのが自分の武器。そこをさらに伸ばしていければ」
浮き上がるような球筋の秘密は異次元の回転数にある。NPBでも平均2200回転といわれる中、浅利は好調時にはMAX2650回転という驚異の数字を誇る。回転数が多ければ多いほどホップ成分は上がり、最速154キロ右腕は「小、中学生の頃に指導してもらえた方々のおかげです」と、感謝した。
幼少期からリリースでボールを握りつぶすような感覚を指導されてきたという。あまりにも握る意識が強すぎて、右手薬指内側には親指の爪が刺さったかさぶた痕が残る。「ここをケガするのは珍しいみたいですね。ここら辺(薬指内側は)少し色が変わっている」と苦笑いを浮かべた。
「まずはリリーフで1軍の経験を積みながら、将来的には先発に挑戦できるような選手に成長できれば」と浅利。チャプマンならぬ“ホップマン”が、自慢の浮き上がる直球で三振の山を築いていく。(清藤 駿太)