◇NFL AFCワイルドカードプレーオフ(2025年1月11日)
プレーオフが開幕し、AFCのワイルドカード2試合が行われた。第4シードのテキサンズ(南1位)は守備陣が4つのインターセプトをマークし、第5シードのチャージャーズ(西2位)に32-12と逆転勝ち。第3シードのレーベンズ(北1位)はQBジャクソンが2本のTDパスを決めて第6シードのスティーラーズ(北2位)を28-14で下し、ともにディビジョナルプレーオフに進出した。
ロサンゼルスが本拠のチャージャーズは、大規模な山火事の被害に見舞われている地元に勝利の報告を届けることはできなかった。山火事後は大気汚染を考慮し、屋外での練習時間を半分に減らして調整。敵地ヒューストンへ乗り込んだが、QBハーバートがキャリアワーストとなる1試合4インターセプトを喫した。プロ生活で1試合複数のインターセプトをされたことがなく、今季レギュラーシーズンでもわずか3度と安定感を誇っていた司令塔は「あれだけターンオーバーを許したら勝てるはずがない。チームを苦しくしてしまった」とうなだれた。
一方のテキサンズは守備陣が大活躍。13-6と逆転して迎えた第3Q終了間際には、Sマリーがパスインターセプトから38ヤードのリターンTDを決めて突き放した。第4QにTDを返されて23-13となった直後には、エキストラポイントの相手キックをDEオートリーがブロック。弾んだボールを確保したCBロスが反対側のエンドゾーンまで走りきり、決定的な2点を加えた。
従来は守備陣がエキストラポイントをブロックしてリカバーしてもデッドボールとなっていたが、NFLは2015年に、エンドゾーンに戻されたエキストラポイントには2点を与えるようにルール改正していた。守備陣のエキストラポイントでの2点獲得はプレーオフ史上初。相手に86ヤードのTDパスを許して激怒していたテキサンズのライアンズ・ヘッドコーチは、ブロックの瞬間は見ていなかったと明かし「ロスがボールを拾って私の方に走ってくるのが見えた。笑うしかなかった」と苦笑した。