サッカーのJ1鹿島アントラーズが12日、茨城県鹿嶋市で新体制発表会を行い、鬼木達新監督(50)が攻撃サッカーによる王座奪回を目標に掲げた。
昨季まで8季率いた川崎フロンターレで主要7冠を達成した指揮官は「ハードワークして全員攻撃、全員守備。勝つために得点を取りたい。攻撃的なサッカーという言葉になるが、攻撃だけでなく守備でも攻撃的に戦うサッカーをしたい」と意気込みを語った。
その中でチームづくりのポイントに挙げたのが「楽しさ」だ。現役時代以来、26年ぶりに復帰した指揮官は古巣の雰囲気を「独特」と指摘。川崎F監督時代は対戦するたびに「鹿島とやる時は気持ちで戦えなかったら試合にならない」と選手に語りかけ、警戒してきたという。
今回の監督就任で改めて「厳しさが鹿島の売り」と精神面の強さを確認。その一方で「そこに楽しさを植え付けていければ」と続けた。「楽しむことと勝利は別ではない。楽しむからこそ、躍動するからこそ勝てる。そういう雰囲気にできれば」。鬼木流のスパイスを加えて9季ぶりのJ1制覇に挑戦する。