阪神育成ドラフト3位・早川(くふうハヤテ)が鳴尾浜球場での新人合同自主トレ第2クール2日目の12日、2月の春季沖縄キャンプ中に予定される1、2軍合同紅白戦での主力斬りを誓った。国立の小樽商大を卒業後は北広島市役所で勤務した異色の右腕。大学受験や公務員試験の難関を突破した頭脳派が、南国での1軍昇格テストも悠々クリアする。
「間近で見ても、やっぱり大きいな、と。1軍バリバリのクリーンアップクラスの打者とは対戦したことがない。どのくらい通用するのか、凄く楽しみ」
ウエートルームで初対面した佐藤輝の体の大きさに圧倒されながら、早川の視線は約1カ月後の“試験”に向いていた。今春キャンプは2軍スタートが濃厚でも、第2クールの8、9日に予定される合同紅白戦でアピールすれば、1軍入りへの可能性がグッと高まる。藤川監督も「実力主義」を打ち出しており、ルーキーも育成も関係ない。凡打という“正解”を積み重ね、満点快投をつかむ。
「大学受験の時は、毎日ではないが、多い時は本当に一日中勉強した。10時間した日もあるんじゃないかな」
世の高校3年生は、18、19日に「大学入学共通テスト」を控える。勉強に明け暮れた当時を回想し「最後までやることですね」と受験生へ熱いエール。自身も支配下登録の“一発合格”を期し、キャンプインから早々に追い込みをかける。(八木 勇磨)