将棋のALSOK杯第74期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負第1局が12、13日の両日、静岡県掛川市の「掛川城二の丸茶室」で指され、藤井聡太王将(22)=7冠=が挑戦者の永瀬拓矢九段(32)に112手で勝利した。通算成績は藤井の1勝0敗。
先手永瀬、後手藤井の対局は相掛かりの戦型へ。1日目は永瀬の深い研究に裏打ちされた27手目▲1五歩以降、ペースを握られた。
2日目は永瀬が駒の連携が取れた攻めを続けていたが、71手目に指した▲7四馬が一転、受け身の手に。6五の桂取りを狙った手だが、藤井の攻めを誘発した。待ちに待った反撃のチャンスを得て、90手目△2三角が狙いすました攻防の一手がトドメに。藤井が逆転勝ちを収めた。
藤井は「(受けに回る展開に)難しい展開になってしまった。かなり嫌な感じになってしまった」と話しながらも、中盤以降の形勢逆転について「攻めの形になって楽しみがでてきたのかな」とし「序盤の細かなところに少し課題が残った。(第2局へ)次に向けてしっかり準備をしたい」とした。
第2局は1月25、26日、京都市の「伏見稲荷大社」で行われる。