大台超え、そして“師匠超え”で覇権奪回だ。オリックス・杉本が、沖縄県内で楽天・浅村らと行っている自主トレを公開。残り17本に迫る通算100本塁打を通過点とし、師と仰ぎ慕う浅村を上回る成績を残すことを、今季目標に掲げた。
「ヒットの延長がホームランぐらいの気持ちで、いつの間にか（100本塁打を）超えていたぐらいの感覚でいられたら一番いい。僕が浅村さん以上打てばチームも勝てると思うので、超えられるように頑張りたい」
大阪桐蔭時代から注目していたという1学年上の先輩との合同自主トレも3年目。「逆方向への飛距離が凄い。手で打っているのではなく、体で打っているように見えるので参考にしている」と、広角打法の技術を吸収中だ。「“ホームラン打ったら昇天ポーズやるわ”って言って3年ぐらい忘れられている。今年こそはやってほしい」と、ジャブを打つことも忘れなかった。
23年11月に受けた左足首の手術の影響を引きずって開幕を迎えた昨季は、82試合の出場で打率・233、11本塁打。ただ、9月は月間打率・314、3本塁打と復調の手応えをつかんでシーズンを終えた。シーズン終了後からは、柔軟性を高めるためにピラティスにも取り組み、沖縄でも継続中だ。「足首の怖さもなくなってきたので、開幕から万全でいけるように。だいぶ仕上がってるっす。良い意味で自分のことだけ集中して、結果を出すことだけを意識したい」。完全体を取り戻したラオウが、師を超える爆発でオリックスを覇権奪回へと導く。 （阪井 日向）