◇第103回全国高校サッカー選手権大会決勝 前橋育英1ー1(PK9ー8)流通経大柏(2025年1月13日 国立)
決勝史上最多の10人目までもつれたPK戦で、前橋育英のGK藤原が2人を止めて勝利を引き寄せた。8人目を左に跳んで指先でかき出して防ぐと、10人目は右にダイブして両手でストップ。2回戦の愛工大名電とのPK戦では決められれば負けの5人目を止めて窮地を救っており「PK戦になれば自分が主役になれる。そのチャンスを生かせてよかった」と胸を張った。
延長戦突入後は「PK戦をやりたい」とゴールキックでは時間を使いながらプレー。決めれば優勝が決まる8人目で白井が失敗しても「もう一回止めるから大丈夫」と声をかける余裕があった。試合後に白井から「本当にありがとうございました」と感謝されると「外してくれたおかげで見せ場が増えたよ」とニヤリ。見せ場をエンジョイした守護神に重圧は無縁だった。