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帝京大 4連覇!対抗戦大敗した早大に雪辱 青木主将、高校から6年連続日本一も「人生で一番うれしい」

スポニチアネックス 2025年1月14日 4時46分

 ◇ラグビー 全国大学選手権決勝 帝京大33―15早大(2025年1月13日 東京・秩父宮ラグビー場)

 決勝は、帝京大が33―15で早大を破り、4連覇を達成した。FL青木恵斗主将(4年)を中心に約2カ月でチームを立て直し、昨年11月の対抗戦で敗れた早大を相手に大学日本一を懸けた大舞台で雪辱、王者の底力を見せつけた。13度目の優勝は明大に並ぶ2位となった。前人未到の9連覇を達成した09~17年度に続き、再び黄金期に突入した。早大は5大会ぶりの大学日本一を逃した。

 青木は、優勝杯を持った右手を天高く突き上げた。大学最後の試合を優勝で飾り「人生で一番うれしい」と涙を流した。前半5分、早大のSO服部を吹っ飛ばしながら力強く前進して先制トライの起点に。同12分には自らトライも決め、チームを引っ張った。主将として日本一に導いた喜びは格別だった。

 2カ月でチームを立て直した。昨年11月3日の対抗戦で早大に17―48で大敗。主将として敗戦の責任を誰よりも感じ「どうしていいか分からない」という精神状態に追い込まれた。その後、4年生だけの「学年会」が開かれた。バーベキューをしながらリフレッシュのつもりが、次第に「最後の学年、やるしかない」と熱い話に。チームの結束が一段と深まった。

 前半1分、大事なファーストスクラムで相手の反則を誘発。「チームとして勢いがついた」。前回負けていたスクラムで圧倒し「帝京らしさが出せた」と胸を張る。風上に立った序盤に先制し、主導権を握った。早大の強みである服部のキックも封じ、後半は風下ながら粘り強いディフェンスで一度もトライを許さなかった。

 レギュラーとして活躍し続けた4年間。2年時に、当時4年生だった高本幹也(現・東京SG)の指導を受けて「土台ができた1年間」と飛躍のきっかけをつかんだ。主将になった当初は口下手で試合後の会見でもうまく話せなかったが、自らの言葉でチームをまとめられるように成長。相馬朋和監督からは「情熱的なリーダー。あんなに何でもできる素晴らしい選手を知らない」と評された。

 これで青木は花園で連覇した神奈川・桐蔭学園高時代から合わせ、個人では“6連覇”の偉業を達成。今後の目標を「日本代表で27年のW杯に出ること」と見定めている。日々進化し、大学4年間を全て日本一で締めくくって次のステージへ。第2次黄金期を築く帝京大とともに、さらなる進化を遂げていく。

 ◇青木 恵斗(あおき・けいと)2002年(平14)6月14日生まれ、神奈川県出身の22歳。小1から藤沢ラグビースクールで競技を始め、桐蔭学園高では2、3年時に花園で連覇を達成。帝京大では1年時からレギュラー入り。ポジションは小学生時代にCTB、中学でPR、高校でLO、大学ではFL。1メートル87、110キロ。目標とする選手は、ニュージーランド代表でBL東京のFLシャノン・フリゼル。

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