◇大相撲初場所4日目(2025年1月15日 両国国技館)
西前頭4枚目の宇良(32=木瀬部屋)がピンチで宝刀を抜いた。東前頭6枚目の高安(34=田子ノ浦部屋)に右を深く差されたが、潜り込みながら相手の脇の下をくぐり抜けて上体を反らせた。支えを失った高安を土俵へ叩きつけた。連敗を止めて2勝2敗とした。
「伝え反り」は昨年初場所千秋楽、22年秋場所4日目にも幕内の取組で出たが、共に繰り出したのは宇良。日本相撲協会のホームページに82手ある決まり手ランキングの60位にある奇手で、業師の専売特許と言えた。
取組後、勝利を追求する32歳は記者からの問いかけにも「分からないです」と繰り返し、部屋での稽古で試しているのか?には「稽古はしてないです」と即答。技の正体を探らせなかった。