広島は15日、広島県廿日市市の大野練習場で選手会の合同自主トレをスタートさせ、32選手が参加した。ドラフト1位・佐々木泰内野手(22=青学大)はフリー打撃を敢行。全体のメニューでは前日までの新人合同自主トレでも控えていたが、昨年11月に左肩を脱臼した影響を感じさせない力強いスイングを披露した。「万全の状態で2月1日から入れるように」と100%の形で春季キャンプを迎えられるよう、着々と準備を進めている。
佐々木が力強いスイングで快音を連発。患部の不安を感じさせない打撃を披露した。
「肩は問題ないですけど、まだ体の切れであったり、スイングのスピードであったりというのは、戻していけるところがあると思う。戻すだけじゃいけないと思うので、レベルアップしていけたら」
昨年11月の明治神宮大会で左肩を脱臼した。患部の状態を見ながら慎重に調整を進めているが、この日は入寮後、全体メニューでは初のフリー打撃を実施。握りやすさを重視してグリップを細くしたというプロ仕様のバットで、打球角度を意識して振り込んだ。
「しっかりと球にスピンをかけて、フライOKというイメージで意識して打っている。(力感は)6~7割ぐらい。キャンプが一番追い込む期間になると思うので、そこに向けて下地をつくっている。万全の状態で2月1日から入れるように頑張っている」
新井監督は11日に新人合同自主トレを視察した際に「大学生は全員1軍(キャンプ)に連れて行く」と明言した一方、左肩脱臼から回復途上の佐々木については「状態を見ながら」と話すにとどめていた。期待の即戦力スラッガーは、不安を払拭するように、順調な回復を見せている。
再発を防ぐため、左肩のケアにも余念がない。「練習が始まる前と終わった後に、一日2回、トレーナーの方について(見て)もらってという形」。練習と並行してリハビリメニューもこなす。
この日から始まった選手会合同自主トレでは、先輩選手とも対面。栗林には「左肩の状況などを心配していただいた」、青学大の1学年先輩の常広には「“不安なことはいつでも聞いてこいよ”と言ってもらった」と明かし、周囲のサポートに感謝した。
「体の張りは結構あるが、悪い感じの張りじゃなく、凄く体にきている良い張り。しっかりケアをしつつ、もっと追い込めていけたらいいかなと思う」
無理なくペースアップし、春季キャンプをエンジン全開でスタートする。 (長谷川 凡記)
≪常広は「去年より良い」≫
C…常広が合同自主トレ初日から軽快な動きを披露した。年始は故郷の大分で始動。6日から14日まで母校の青学大でトレーニングを重ねており「去年の今より全然良い状態。ここからが大事だと思うので、しっかり練習して(状態を)上げていきたい」と語った。母校で既に投球練習を開始。キャンプインの2月1日からブルペン入りする意向で、2年目に向け「開幕ローテーション入りを目指してやるつもりです」と力強かった。
≪ドラ2佐藤柳は「ケガしないように」≫
C…ドラフト2位の佐藤柳(富士大)は、母校から6人がプロ入りした話を栗林に振られて感激。自身は質問できずに終わり「(次回は)ピンチの時の心構えを聞いてみたい」と目を輝かせた。13日に初めてブルペンに入って立ち投げを開始。新井監督は11日に視察した際、大卒選手のキャンプ1軍帯同を明言しており「モチベーションが高まった。ケガをしないように頑張りたい。キャンプまでの期間、しっかりプランを立ててやっていきたい」と意気込んだ。