沖縄に球児フィーバーが巻き起こる――。
阪神の宜野座キャンプをめぐるツアーが、前年比1.3倍と“爆売れ”していることが15日、分かった。阪急交通社が展開する同ツアーはリピーターも多い人気コンテンツ。担当者は「総合的な理由」としながら「藤川監督の就任が決まってから予約が増えたことも事実」と、“球児効果”を要因に挙げた。
日本一翌年の昨年も早々に売り切れたため、同社は24年シーズンの早い段階から始動。受け入れを増やしながらも予約が殺到した。担当者は「(藤川阪神の)人気の高さの裏付けとなっている」と舌を巻く。売り上げを1%増やすことさえ困難を極める旅行業界で、異例の好調ぶり。発着空港によって金額の上下はあるものの、3泊4日で10万円近い旅行代金は安いとは言いがたい。それでも既に満席近い状況となっているもう一つの理由が、「具志川とのハシゴ」だと担当者は見る。
同社のツアーには、宜野座の合間に2軍の具志川キャンプを訪れるラインアップもある。1軍の主力に加え、将来のスター候補生も一度に見られることも、ツアーチケットの“争奪戦”につながっている。「バリエーションに富んでいて、ワクワク感がある」と担当者も到来を待ちわびる新生猛虎の球春。無数の声援と視線が、タテジマ戦士に降り注ぐ。 (八木 勇磨)