MBSホールディングス・高山将行社長(62)、MBSテレビ・虫明洋一社長(62)、MBSラジオ・原厳一郎社長(58)は16日、大阪市内の同局で新春社長会見に臨み、17日に発災から30年を迎える阪神淡路大震災について言及した。
発災当時、報道局にいた虫明社長は「95年は入社10年目。現場には行かず、本社で(被災者の)ライフライン情報をずっと取材してました。テレビが見ることができるのかなと思いながらでした」と明かした。
同局では各番組で震災関連番組を数多く放送。15日のゴールデンタイムで特番「刻み続ける1995年1月17日~あの日、現場で起きていたこと~」を放送。「30年前を思い出しながら見てました。冒頭で現在の報道局長が入社1年目で、記者としてリポートしていた。番組のMCが清水(麻椰)アナで、彼女は95年震災の年の12月に神戸で生まれた。最後のスーパーに出ていた演出とかディレクターが5人で、一番年上が30代前半、ディレクターはまだ2年目。こういう人たちが30年前のことを描いてくれたのがうれしく、ジーンときた」と感想を語った。
また、高山社長は編成局にいて編成担当。「CMをどうするのか大きな問題だった」という。当初はCMを挟んでおらず、「いつのタイミングでCMを復活させるか」と議論となったそうだ。系列のTBSからの震災特番は、全国に向けてCMを流していたが「大阪からはCMを流さず、ライフライン情報を流し続けた。人々が望んでいた情報がそれだった」と災害情報において大事なことを学んだようだ。
MBSラジオの原社長は当時、制作局のディレクター。「改めてリスナー、制作スタッフがどういうことをしたが、経験したかを思い出して、教訓を再確認し、これから予想される南海トラフ大地震に対しての意識を高めること」と、報道している番組の必要性を説いた。