一本足打法で活路を開く。阪神・小幡が沖縄県内で自主トレを行い、今オフからティー打撃で初導入した一本足打法ドリルを初披露した。
「しっかり(軸足に体重を)ためて割れをつくる。しっかり捻転させて、ねじれをつくった方がライン(ボールの軌道)に入りやすい」
通算868本塁打を放った王貞治氏の代名詞をまねたのは「強く、打球に力が伝わる」からだ。そのティー打撃では右足を上げてからバットを振り出すまでを入念に確認。1スイングを終えるごとに、丁寧に動作の確認を行った。
昨季は自己最長の11試合連続安打を放ってから間もない、7月17日巨人戦の走塁中に左太腿裏肉離れを発症。以降は「タイミングの取り方を見失った」とコンタクト重視の「すり足」打法に変えたが、秋季キャンプから本来の形に戻した。
9日から始まった沖縄合宿は午前9時から守備、打撃、ウエートトレーニングをこなすなど約8時間のメニュー。フリー打撃では約1時間半も打ち続けたが、「体はすごく順調」と仕上がりは例年に比べて早い。
「(23年に)開幕スタメンが1回ありましたけど、そこから出続けるというのは自分にとっても価値がある。そこを目指して」。直近2年、木浪と演じてきたハイレベルな遊撃争いは劣勢。今年こそ、独り立ちする。(石崎 祥平)